彼はチョコレートの香り


席の前までくるとゆっくりと席に腰をおろす

「なに?早苗どうしたの?」

不思議そうな顔をしてわたしとウェイトレスさんを交互に見て頭をかしげる

「いまさっきぶつかったゃってわたし、足に力が入らなかったからここまでつれてきてくれたの」

「じゃぁ、俺はいくよ」

背を向けて歩き出すウェイトレスさんを思わず呼び止める

「あのっ!!名前は?」

顔だけこっちを向いて静かに答えてくれた


“佐藤葵衣”





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