仕事マンな彼が私を溺愛してくる
コンコンコンッ
「失礼します、」
昨日無断欠席してしまったから、怒られるだろう…
私を見て、ちょっと奥の先生が驚いたように立ち上がる
「もしかしてお前、九条か?」
私の名前を呼んできたから、きっとこの人が担任なんだろう…
「昨日はすみません…」
私は深々と頭を下げる
そうすると後ろから
「すずは、下げなくて良い」
ついさっき、置いてきた人が不機嫌な声でそんなことを言う…
そしたら先生が
「そうだぞ、気にするな!とりあえずお前の担任になる、中村だ!よろしくな」
平然を装ってるけど、中村先生の額に汗が浮かぶ…
絶対悠希さんのせいだ…
少し怒らないと!
「こらっ!悠希…さん先生を脅しちゃだめでしょ!」
流石に、呼び捨てにするのは気が引けて、結局さん付け…
そうすると、悠希さんは驚いたようにしてから、もっかい!もっかい!とせがんでくる、私も驚いたけどなんか可愛くてもう一回言う、我ながら甘いと思っている
「悠希!だめでしょ!!」
今度はしっかり呼び捨てで呼べた!
なんか達成感があって頬が緩む
「これからも、呼び捨てで呼んでね!」
悠希は、にっこりと微笑んだら、外で待ってると言って嬉しそうに職員室から出た…
驚いた顔で固まってた中村先生だったけど、悠希が出てったら、時が動いたように喋りだした…
「ほんとに、如月か?wえらい代わり良いだな…w」
確かに昨日初めてあったけど、今日と昨日だと私への態度が全然違う…仲良くなった!!
「ゴホンッ!お前は、4組で如月と一緒だ!」
まぁ、分かってた…
もう、なんていいや、
そしたら、外にいた悠希と合流して、4組に向かう。
「4組の人たちってどんな人?」
やっぱり仲良くなるためには、聞いたほうが良いよね!
「ねぇ?」
聞いても答えてくれないで、ずっと黙ってる
「…、」
やっと口を開いたと思ったら
「…知らない」
へ?シラナイ…?
「だって、俺普段学校行かないし…」
学校行ってない…不登校?、
「えっと、そ、そっか〜!」
気まずくなってしまった
「あ、別にいじめとかじゃないよ、俺にとってはいじめだけど…、女が、女の子がめんどくさいだけで」
あ、そういうことか
話をしてたら、もうついた。
中村先生も先についているらしい
「おー、やっと来たか、」
待たしちゃったかなぁ…
「俺が入ってこいって行ったら、来いよ」
あ、よく見るやつだ
あれ?悠希も?
「先生悠希もですか?」
だって悠希、ずっと私の隣にいるし…
「ん、違うよ〜!悠希は中で座ってくれないとだから…」
やっぱり、悠希は中で待ってないといけないじゃん!
先生はそう言うと、悠希を引っ張って中に入っていった…
「む、無理無理、俺すずの隣じゃないと」
とか、聞こえた気もしなくもないけど、それは知らないフリ
【今日は、転入生が来てるぞ、入ってきてくれ】
あ、呼ばれた…
少し、緊張してきた…
緊張で震えた手を取って、ドアを開ける
ギィッ
入った瞬間に皆がこっちを、見てる
「九条美鈴です、よろしくお願いします」
うわぁ~、恥ずかしい
「えーと、席どぉーすっか」
え?そんな軽くていいの?
驚いていると、さっきまで寝てた
悠希が、顔を上げて私を手招きする
後ろの席だから皆は、気付いてない
私が行かないで、キョドっていたら悠希が不機嫌になっていった…
「おい、早く来い。すず」
え?皆が悠希と私を見る
「え?何九条さんと如月さん知り合い?」
「如月さんとどういう関係?」
あ、もう悠希のせいだ…
「ん、じゃあ〜九条は如月の隣の席な」
えっと、まぁいっか…
悠希の席に足を進める、
私を見る目が痛くてしょうがない…
分かってる、イケメンな悠希とそこら辺に居そうな平凡な私が似合ってないのは、
でもなんか、胸あたりがざわってして、チクチクしてる…
なんで?
悠希の席につく頃には泣きそうになってきた、
涙のせいで視界がぼやける。
ゆっくりと悠希の隣に座る
「お前ら…」
急に悠希が喋ったから、涙が引っ込んだ…
「すずは、俺のだか触んなよ」
そうやって言い張ったら、私の手を握って自分に寄せる。
え?さっきまで泣きそうだったけど、もう涙なんて気にする暇も無く驚きが隠せない…
キャァー!
女子が叫ぶ
男子が何か言ってる
「まじかよ、狙ってたのに…」?
えっ!男子が狙うほど、悠希ってやっぱりイケメンなんだ…
同性愛者とか居るのは知ってたけど、このクラスの男子ほとんどの人がそうだとは、ちょっとビックリ…w
「おーい、そこまでにしとけ、授業始めるぞぉ」
バッと時計に目を向ける
もう8時40分だ、すぐに席について授業の準備をする
隣をみると、悠希は私を見ているだけで準備なんてしてない…
私はちっちゃな声で悠希に言う
「悠希、準備しないと授業受けれないよ」
なのに、悠希は「わかってるよ」とだけ言ってまた私の顔を見続ける…なんか恥ずかしい。
とりあえず今日は、授業は全部終わった…
「疲れたー、体を伸ばす」
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