目隠しの姫君
「うっ……重っ…」
あたしは山ほどの書類を持って、3階にある資料室へ向かってた。
いくらあたしが力持ちだからって…
女一人に頼むかぁ!?
「すまん、これ持って行ってくれないか!?」
偶然、居合わせた担任が、職員会議に間に合わないと焦っていて。
仕方なく。
1階から3階って結構キツイ。
なんでこんなに重いの…
でも、何にもしないでいるよりはいいか……
ぼーっとしてると考えてしまうから。
グッと腕に力を加えて気合いを入れ直す。
その時、ふっと重さが消えた。