目隠しの姫君
え……
「うわ。重てぇ。何だコレ」
「慎!?」
びっくりした……
「どうして…?」
「ああ、たまたま通りかかったら書類が歩いてたから(笑)
これ、どこまで運ぶの?」
「3階の資料室…」
「それにしても重てぇな…清1人じゃ無理だって」
そう言って、全部慎が持ってくれて。
「あたしも持つよ」
「いーの。俺は男だから大丈夫」
…どうしよう。
こんな事で胸が苦しいなんて。
こんなんじゃ慎に気付かれてしまう。
意識した途端、
慎は男の人で。
あたしは女で。
やっぱりあたしとは違うんだって
ドキドキして。
女の子扱いされて嬉しいと感じてる
あたしがいる。