目隠しの姫君
あたし達は、資料を運んで、
そのまま帰る事に。
ちょっと気まずい…けど
やっぱり、嬉しい。
あれ?
田辺さんは??
一緒に帰らなくていいの……???
「慎……?」
「んー?」
「今日、田辺さんはいいの…?」
普通、彼女は嫌がるよね…?
「はぁ!?なんで!?」
なんでって…
「告白されたんだよね?」
「えっ……!?
清、なんで知ってんの!?」
慎の顔が、みるみる赤く染まっていく。
その慎の反応で、
あたしの心臓がカシャンと音を立てて砕けた気がした。
「えー?みんな知ってるって!
田辺さん超かわいいし、慎とお似合いだよ!」
「清、何言って…」
「あ、あたし用事あるから、先帰るね。
また月曜日ね〜」
あたしは、
その場をダッシュで
………逃げ出した。
「えっ、清!?」