目隠しの姫君


これ以上ないってくらい


走って


走って……


「はぁっ……きっつ…」


逃げちゃった。


耐えられなくて。



もう


やだ。



考えるのは慎の事ばかり。



あたしって、


こんなに慎が中心だったのか…



今まで通り、友達を演じるつもりが


早くも挫折寸前だよ…




だけど



そばにいたくて。



もっと、ずっと。





あたしはいつの間にか涙てぐちゃぐちゃで。


「……っく…

痛いぃー」





胸が痛いよ…慎……










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