目隠しの姫君


「清、昨日ね、慎くん告白されたらしいよ」


へえ。


「やっぱ、慎ってモテるんだね〜」


「バカ清っ!!いいの!?
慎くんに告白した子は1組の田辺結花だよ!?」


1組の田辺さん??


「ああ!あのめっちゃかわいい子??」


小さくて、ふわふわして、女のあたしでも守ってあげたくなるような子。


「今まで…そばに清がいたから、慎くんに告白して来た子なんていなかったのに。
しかもあの田辺結花だよ!
告白した男子とは必ず付き合ってるってウワサの。
…いいの?このままじゃ慎くん取られちゃうよ!?」


「いいの?…って、あたしに関係ないじゃん。
田辺さんすごいね。百発百中?」


そんなあたしの返答に、葉月は呆れ顔。


だってこれは、慎と田辺さんの問題。


そうでしょ?



「……後で後悔しても知らないよ?」






――――後悔??








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