ブルーガーネットな恋 ~エリート上司は激愛を隠して部下に近づく~
5
翌日は憂鬱に仕事に出掛けた。
今日は土曜日、お客様が多い。キャンペーンも始まる。くよくよしている暇はない。
頭を仕事モードに切り替え、よし、と自分に気合をいれる。
いつもぎりぎりに出勤してくる萌美が珍しく柚花より早く出勤していた。
珍しいこともあるな、と思いながら二人で開店準備をする。
ミスが発覚したのは、開店してしばらくしたときだった。
予約の商品をとりに来たお客様に、キャンペーンのおまけをプレゼントしようとカウンターのショーケース下の扉を開けて、驚いた。
前日に準備しておいたはずなのに、ない。
プレゼントのオリジナルジュエリーケースが段ボールごと消えている。
「柴原さん、ここにあったケース、知らない?」
「知りませんよぉ。キャンペーンのやつですよね」
萌美は驚いたように扉の中を覗き込む。
前日に柚花が段ボールごと持ってきて、中に入れておいたのだ。なのに、棚の中にはがらんとした空洞があるだけだ。
お客様が、なにかあったのかと訝しげに二人を見ている。
慌てて二人ですべての棚を確認するが、どこにもケースはなかった。
仕方ない。
柚花はあきらめ、取り置きのための伝票を取り出した。
「申し訳ございません。キャンペーンでお渡しする予定だったケースが店頭になく、お手数ですが後日のお渡しにさせていただきたいのですが」
「えー」
「ここまで遠いのに」
「申し訳ございません」
不満顔の二人に柚花は頭を下げる。
今日は土曜日、お客様が多い。キャンペーンも始まる。くよくよしている暇はない。
頭を仕事モードに切り替え、よし、と自分に気合をいれる。
いつもぎりぎりに出勤してくる萌美が珍しく柚花より早く出勤していた。
珍しいこともあるな、と思いながら二人で開店準備をする。
ミスが発覚したのは、開店してしばらくしたときだった。
予約の商品をとりに来たお客様に、キャンペーンのおまけをプレゼントしようとカウンターのショーケース下の扉を開けて、驚いた。
前日に準備しておいたはずなのに、ない。
プレゼントのオリジナルジュエリーケースが段ボールごと消えている。
「柴原さん、ここにあったケース、知らない?」
「知りませんよぉ。キャンペーンのやつですよね」
萌美は驚いたように扉の中を覗き込む。
前日に柚花が段ボールごと持ってきて、中に入れておいたのだ。なのに、棚の中にはがらんとした空洞があるだけだ。
お客様が、なにかあったのかと訝しげに二人を見ている。
慌てて二人ですべての棚を確認するが、どこにもケースはなかった。
仕方ない。
柚花はあきらめ、取り置きのための伝票を取り出した。
「申し訳ございません。キャンペーンでお渡しする予定だったケースが店頭になく、お手数ですが後日のお渡しにさせていただきたいのですが」
「えー」
「ここまで遠いのに」
「申し訳ございません」
不満顔の二人に柚花は頭を下げる。