ブルーガーネットな恋 ~エリート上司は激愛を隠して部下に近づく~
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月曜日も憂鬱に出勤した。
今日を頑張れば明日は休みだ。
明日は一日、家でゆっくりしよう。録画したドラマとかお気に入りに入れた動画とかを見ながらお菓子を食べて、ジュースを飲んで。
そうだ、帰りにずっと気になっていたコンビニ限定のお菓子を買って帰ろう。
そう思って、自分に気合を入れ直す。
今日は京吾も萌美も休みで、午前中は自分しかいない。午後になったら沙知絵が出勤してくる。平日は暇なので、二人でも充分に店を回せた。
意外な人が現れたのは、沙知絵が出勤してしばらくした頃だった。
休みのはずの京吾が店に現れ、柚花は驚いた。
「お疲れ様です。どうされたんですか?」
「確認したいことがあってきました。中枝さん、しばらく一人で大丈夫ですか?」
「はい。御覧の通りなので」
沙知絵は周りを見回し、言った。客の姿はフロアにちらほらしかなくて、この店には一人もいない。
「深雪山さん、一緒に来てください」
「はい」
柚花は訝しく思いながら付いて行く。
彼に連れていかれたのは支配人室だった。
またなにかお叱りだろうか。
緊張する柚花を尻目に京吾がドアをノックする。
どうぞ、との返事に扉を開けると、そこには支配人の進とともに、ふてくされた萌美がソファに座っていた。