シスコンでは終われない〜俺と妹と…時々姉〜
そして片付けて……

「時間が余るので、掃除して帰りますね!」
アケチが言い、二人で簡単に掃除機掛けとトイレ掃除をした。

「あ、それで!
お昼ご飯につくりに来てくださった時に、月・水・金はお風呂を入れておいてほしいんですが…
出来ますか?」

「そうですよね!わかりました!」

「今日は、また夕方に来られる前に私が沸かしておきますので」

「でしたら今後は、世莉さんが食事してる間にお風呂掃除と湯を沸かすようにしますね!
食べてるのを見られるの嫌でしょうし(笑)」

「はい、よろしくお願いします!
ご迷惑かけると思いますが……」

「いえ!」
「こちらこそ、できる限り早く慣れるように頑張りますので!」

そして一度、アケチとイリエが「また、夕方来ますね!」と言い退出した。

 
ふぅーと息をついた、世莉。
「世莉、緊張した?(笑)」
「うん」

「でもさ。あの冷やし中華、確かに多かったよな(笑)」
「うん…
でも、美味しかったよ!」  

「ん。
でも、世莉」
賢雄が、世莉の頬を包み込んだ。

「ん?」

「“我慢すんなよ?”」

「え?」

「嫌なことは“嫌”って、ちゃんと言うこと!
いい?」

「うん…」

「夕方からは、風呂に入れてもらうだろ?
尚更ちゃんと言わねぇと、ヘルパーさんもわかんないだろ?」

「うん、わかった」

「俺はさ、世莉。
世莉を世界で一番幸せにしたいも思ってる。
だから、世莉を傷つけられるのも耐えられねぇ。
世莉が我慢するようなことになったら、俺の一存でヘルパーさんを止めさせるからな?」

その頃爽子は、アケチとイリエをエントランスまで送っていた。

「ワガママな子ですみません」

「いえ!
そんなことないですよ?」
「でも世莉さん、お兄さんのこと大好きなんですね!」
「ずっと、お兄さんと手を繋いでましたもんね!(笑)」

「あ…はい(笑)
弟は過保護だし、妹もべったりなんです…(笑)」

「フフ…!素敵じゃないですか!」
「私もそう思います!」

「まぁ…そうゆう私も、過保護になっちゃうんですけどね……(笑)
せっちゃん、可愛くて!!」

爽子の言葉に、アケチとイリエも笑うのだった。
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