シスコンでは終われない〜俺と妹と…時々姉〜
夜が明けて、朝になる。
6時前に、爽子起きてきて朝食の準備をし始める。
すると、その音で賢雄が目を覚ます。
「ん…」
賢雄が世莉を起こし、電動車椅子に乗せる。
(家の中では電動車椅子、外出する時は車椅子を使っている)
「おはよ、世莉」
「ん…おはよ…」
まだ眠そうな世莉。
一緒に洗面所に行き、顔を洗う。
「世莉、トイレは?」
「今はいい」
「ん。じゃあ俺トイレ行くから、ここで待ってて」
基本的に賢雄は、世莉の傍を離れない。
言い聞かせるように言って世莉が頷くと、賢雄はトイレに入った。
そして……三人一緒に朝食を食べる。
しかし賢雄は世莉に食べさせてからしか、口にしない。
「世莉、何から食べる?」
「お味噌汁」
「ん」
お椀を持ち、味噌汁の具を箸で取り、息を吹きかけて冷まして、世莉の口に持っていく。
「はい、あーん!」
口を開けた世莉に食べさせた。
そしてカレー用のスプーンで、味噌汁をすくい冷まして飲ませる。
この調子で世莉の食事介助をし、全て食べさせる。
世莉の食べる量は、極端に少ない。
爽子の半分の量だ。
賢雄と比べると、三分の一にも満たない。
さほど時間もかからず、完食する。
ちょうど世莉が食べ終わったくらいに、爽子も食べ終わり………
「ごちそうさま!
じゃあ、私行ってくるからね!
けんくん、後はよろしく!」
「うん、爽姉行ってらっしゃーい!」
「ねぇね、行ってらっしゃい…!」
「お弁当、冷蔵庫に入れてるからね!
なんかあったら、連絡して?」
「うん」
世莉の頭をポンポンと撫でて、爽子が仕事に出かけた。
「世莉、テレビ見る?
昨日録画した○○(歌番組)つけようか?」
「ううん、今日にぃにと見る」
「フフ…うん、そうだな!
じゃあ、俺が仕事から帰ったら一緒に見ような!」
世莉と話をしながら賢雄も食べ終わり、賢雄が食器などを片付けて仕事に行く準備をする。
「――――世莉、行ってくるね!」
「うん」
「なんかあったら“俺に”連絡しておいで?
爽姉は忙しいからな!」
「うん。でも、にぃにも忙しいでしょ?」
「そんなことないよ?
みんなマイペースにしてるし、働きやすい職場だもん」
「にぃに、私ね……」
「ん?」
そこに、賢雄のスマホが鳴り響いた。
賢雄が「ちょっとごめんね!」と世莉に断り、電話に出た。
「はい、蓮上です!
…………はい、はい。
もう出来てますよ!
はい、了解です!」
職場からの連絡を受け、世莉に「で?なんだっけ?」と問いかける。
「ううん!
にぃに、気を付けてね!」
微笑み言うと、賢雄も微笑み、頭を撫でて出ていった。
6時前に、爽子起きてきて朝食の準備をし始める。
すると、その音で賢雄が目を覚ます。
「ん…」
賢雄が世莉を起こし、電動車椅子に乗せる。
(家の中では電動車椅子、外出する時は車椅子を使っている)
「おはよ、世莉」
「ん…おはよ…」
まだ眠そうな世莉。
一緒に洗面所に行き、顔を洗う。
「世莉、トイレは?」
「今はいい」
「ん。じゃあ俺トイレ行くから、ここで待ってて」
基本的に賢雄は、世莉の傍を離れない。
言い聞かせるように言って世莉が頷くと、賢雄はトイレに入った。
そして……三人一緒に朝食を食べる。
しかし賢雄は世莉に食べさせてからしか、口にしない。
「世莉、何から食べる?」
「お味噌汁」
「ん」
お椀を持ち、味噌汁の具を箸で取り、息を吹きかけて冷まして、世莉の口に持っていく。
「はい、あーん!」
口を開けた世莉に食べさせた。
そしてカレー用のスプーンで、味噌汁をすくい冷まして飲ませる。
この調子で世莉の食事介助をし、全て食べさせる。
世莉の食べる量は、極端に少ない。
爽子の半分の量だ。
賢雄と比べると、三分の一にも満たない。
さほど時間もかからず、完食する。
ちょうど世莉が食べ終わったくらいに、爽子も食べ終わり………
「ごちそうさま!
じゃあ、私行ってくるからね!
けんくん、後はよろしく!」
「うん、爽姉行ってらっしゃーい!」
「ねぇね、行ってらっしゃい…!」
「お弁当、冷蔵庫に入れてるからね!
なんかあったら、連絡して?」
「うん」
世莉の頭をポンポンと撫でて、爽子が仕事に出かけた。
「世莉、テレビ見る?
昨日録画した○○(歌番組)つけようか?」
「ううん、今日にぃにと見る」
「フフ…うん、そうだな!
じゃあ、俺が仕事から帰ったら一緒に見ような!」
世莉と話をしながら賢雄も食べ終わり、賢雄が食器などを片付けて仕事に行く準備をする。
「――――世莉、行ってくるね!」
「うん」
「なんかあったら“俺に”連絡しておいで?
爽姉は忙しいからな!」
「うん。でも、にぃにも忙しいでしょ?」
「そんなことないよ?
みんなマイペースにしてるし、働きやすい職場だもん」
「にぃに、私ね……」
「ん?」
そこに、賢雄のスマホが鳴り響いた。
賢雄が「ちょっとごめんね!」と世莉に断り、電話に出た。
「はい、蓮上です!
…………はい、はい。
もう出来てますよ!
はい、了解です!」
職場からの連絡を受け、世莉に「で?なんだっけ?」と問いかける。
「ううん!
にぃに、気を付けてね!」
微笑み言うと、賢雄も微笑み、頭を撫でて出ていった。