シスコンでは終われない〜俺と妹と…時々姉〜
俺から離れようとしないで?
後日。
実平の紹介で、実平の勤めるヘルパー事業所の管理者と相談員が挨拶と契約に来た。
「失礼します!」
出迎えた爽子と一緒に、相談員と管理者が入ってきた。
世莉は緊張して固まっていた。
そして世莉はダイニングチェアに座っている賢雄の隣で、電動車椅子に座り手を繋いでいた。
相談員と管理者が、世莉の足元に跪いて見上げてきた。
「こんにちわ!
障がい支援の相談員をしてます、オギノメです!
こちらが“ヘルパーステーション・シアワセの花”の管理者をしてます、クキカワです!」
「クキカワです!
何でも遠慮なく言ってくださいね!」
そう言って、名刺を渡してきたオギノメとクキカワ。
世莉が受け取ると、二人は「よろしくお願いします!」と微笑んだ。
「オギノメさん、クキカワさん。
そちらのソファにどうぞ?」
爽子が言い、オギノメとクキカワが「失礼します」と断り二人用のソファに並んで腰掛けた。
「せっちゃん、私の隣においで?」
その隣の直角に置かれた三人掛けのソファに座った爽子が、世莉に手招きする。
世莉は頷き「にぃにも来て?」と、握っていた賢雄の手を引っ張った。
「うん、大丈夫。ちゃんと傍にいるからな…!
どうする?
車椅子でソファの横に行く?それとも、爽姉の隣に座る?」
「ねぇねの横…ソファに座る。
にぃにも横来て」
「ん。じゃあ…はい、おいで?」
世莉を抱き上げ、爽子の隣に座らせた。
そしてその世莉の隣に座った。
すると世莉が服を握ってきた。
「……/////」
先程から、世莉が愛しくて堪らない――――――
今日は朝から、頑なに俺から離れない。
人見知りで、他人と関わることを避けてきた世莉。
………ってゆうか、俺が“関わらせないように”したんだけど(笑)
だからか朝から緊張していて、今もずっと俺の手や服を掴んでいる。
オギノメから、ケアの内容や契約に関することを聞く。
「―――――それで、世莉さんの病歴などを知りたいんですが……」
クキカワが少し言いにくそうに問いかける。
「あ、そうですよね!
妹が中一の頃に、両親と隣町のアウトレットに行った帰りに事故に遭って……
両親は即死でした。
妹も生死をさまよって、10時間以上の手術で両膝下の切断しました。
頭を打ってたのもあって、梗塞を起こして右半身麻痺になったんですが、それはリハビリでなんとか……
せっちゃん、オギノメさんとクキカワさんに足見せてい?」
「あ…うん」
世莉がスカートを膝上まで捲った。
「そうなんですね…
大変だったでしょ?」
「えぇ…
私はその頃まだ研修期間を終えてなかったので、高校生だった弟が頑張ってくれました!
でもこのマンションもですが、亡くなった両親がかなりの遺産を残してくれたので、金銭的なことはまかなえたので」
「そうなんですね。
確かに立派なマンションですもんね!」
「えぇ(笑)」
「実平さんなんか、ここの最上階ですよね?(笑)確か」
「はい(笑)
最上階はもっと凄いですよ!
向こうの海の花火が見れます!
だから私達、毎年の夏は絶景から花火を観賞してますよ!
おばさんが、美味しい料理作ってくれるし!
ね!せっちゃん!」
「フフ…うん」
緊張で表情が硬かった世莉が、微笑んだ。
実平の紹介で、実平の勤めるヘルパー事業所の管理者と相談員が挨拶と契約に来た。
「失礼します!」
出迎えた爽子と一緒に、相談員と管理者が入ってきた。
世莉は緊張して固まっていた。
そして世莉はダイニングチェアに座っている賢雄の隣で、電動車椅子に座り手を繋いでいた。
相談員と管理者が、世莉の足元に跪いて見上げてきた。
「こんにちわ!
障がい支援の相談員をしてます、オギノメです!
こちらが“ヘルパーステーション・シアワセの花”の管理者をしてます、クキカワです!」
「クキカワです!
何でも遠慮なく言ってくださいね!」
そう言って、名刺を渡してきたオギノメとクキカワ。
世莉が受け取ると、二人は「よろしくお願いします!」と微笑んだ。
「オギノメさん、クキカワさん。
そちらのソファにどうぞ?」
爽子が言い、オギノメとクキカワが「失礼します」と断り二人用のソファに並んで腰掛けた。
「せっちゃん、私の隣においで?」
その隣の直角に置かれた三人掛けのソファに座った爽子が、世莉に手招きする。
世莉は頷き「にぃにも来て?」と、握っていた賢雄の手を引っ張った。
「うん、大丈夫。ちゃんと傍にいるからな…!
どうする?
車椅子でソファの横に行く?それとも、爽姉の隣に座る?」
「ねぇねの横…ソファに座る。
にぃにも横来て」
「ん。じゃあ…はい、おいで?」
世莉を抱き上げ、爽子の隣に座らせた。
そしてその世莉の隣に座った。
すると世莉が服を握ってきた。
「……/////」
先程から、世莉が愛しくて堪らない――――――
今日は朝から、頑なに俺から離れない。
人見知りで、他人と関わることを避けてきた世莉。
………ってゆうか、俺が“関わらせないように”したんだけど(笑)
だからか朝から緊張していて、今もずっと俺の手や服を掴んでいる。
オギノメから、ケアの内容や契約に関することを聞く。
「―――――それで、世莉さんの病歴などを知りたいんですが……」
クキカワが少し言いにくそうに問いかける。
「あ、そうですよね!
妹が中一の頃に、両親と隣町のアウトレットに行った帰りに事故に遭って……
両親は即死でした。
妹も生死をさまよって、10時間以上の手術で両膝下の切断しました。
頭を打ってたのもあって、梗塞を起こして右半身麻痺になったんですが、それはリハビリでなんとか……
せっちゃん、オギノメさんとクキカワさんに足見せてい?」
「あ…うん」
世莉がスカートを膝上まで捲った。
「そうなんですね…
大変だったでしょ?」
「えぇ…
私はその頃まだ研修期間を終えてなかったので、高校生だった弟が頑張ってくれました!
でもこのマンションもですが、亡くなった両親がかなりの遺産を残してくれたので、金銭的なことはまかなえたので」
「そうなんですね。
確かに立派なマンションですもんね!」
「えぇ(笑)」
「実平さんなんか、ここの最上階ですよね?(笑)確か」
「はい(笑)
最上階はもっと凄いですよ!
向こうの海の花火が見れます!
だから私達、毎年の夏は絶景から花火を観賞してますよ!
おばさんが、美味しい料理作ってくれるし!
ね!せっちゃん!」
「フフ…うん」
緊張で表情が硬かった世莉が、微笑んだ。