140字小説・桜
大事な取引。

大事な取引。

これは命を預かった任務だ。

抱えたカゴは絶対に手放さないように自分の腕と紐でつないである。

時々中の様子を気にしながらしかし揺れを少なくするように歩く。

お互い緊張しっているだろうな、なんて思いながら。

大事な取引とは、個人的に保護した猫を里親さんにお渡しすることだ。

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