140字小説・桜【完】
ほんのり明るい頬紅。

ほんのり明るい頬紅。

常から顔色が悪いのがコンプレックスだった。

いつだって一言目には『体調悪い?』って聞かれる。

元々こういう顔だから、とどれだけ言ってきたか。

高校生になってメイクを始めた。

まだまだ下手だけど、頬紅が一番好き。

私が憧れた私を、そこに彩ってくれるから。

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