140字小説・桜【完】
耳元に光るダイヤのピアス。

耳元に光るダイヤのピアス。

他界した母が大事にしていた指輪。

私が幼い頃に父は亡くなってしまったけど、父が夫だったことは母の誇りだった。

病床で私は、父が母に贈った指輪を譲り受けた。

その石をピアスに加工して、今は私の誇りになっている。

二人の子供であったということの。

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