目覚めた眠り姫は目覚めさせてくれた魔術師に恋をする
ヴェルデの瞳を見つめ返し、ローラはしっかりした口調で告げる。それを聞いたヴェルデはうつむいてまた静かに大きく息を吐き、顔を上げてローラを見つめた。
「ローラ様、嫌な思いをさせてしまって本当に本当に申し訳ありませんでした」
「い、いえ、だからもう本当に大丈夫で……」
「ローラ様がよくても俺がだめです。こんなことなら手だけでなく舌も焦がし尽くしてやればよかった」
ローラに聞こえないほどの声でぶつぶつとヴェルデは呟いている。ヴェルデの尋常ではない様子にローラが戸惑っていると、ヴェルデはローラの方を向いてローラの両手を持ちあげた。
「ローラ様、今からあの男の嫌な記憶を、俺で上書きします。あなたの中に恐ろしい嫌な記憶など残しておきたくありません。あなたの中には、俺との幸せな記憶だけを残したい」
ヴェルデの言葉にローラは驚き、目を見張る。
(え?ヴェルデ様が上書き?どういうことかしら?)
突然の提案にローラが不思議そうにしていると、ヴェルデはローラの両手を自分の方に持ってきて顔を近づける。そして、静かに両手首にキスをし始めた。
(え、え、えええ!?)
ローラが驚きのあまり固まっていると、ヴェルデは顔を上げてローラをジッと見つめる。そしてローラの肩に手を置いて優しく愛おしそうに撫でながら、質問をした。
「髪と頬に触られたのはどっち側ですか」
「え、えっと、右?」
「ローラ様、嫌な思いをさせてしまって本当に本当に申し訳ありませんでした」
「い、いえ、だからもう本当に大丈夫で……」
「ローラ様がよくても俺がだめです。こんなことなら手だけでなく舌も焦がし尽くしてやればよかった」
ローラに聞こえないほどの声でぶつぶつとヴェルデは呟いている。ヴェルデの尋常ではない様子にローラが戸惑っていると、ヴェルデはローラの方を向いてローラの両手を持ちあげた。
「ローラ様、今からあの男の嫌な記憶を、俺で上書きします。あなたの中に恐ろしい嫌な記憶など残しておきたくありません。あなたの中には、俺との幸せな記憶だけを残したい」
ヴェルデの言葉にローラは驚き、目を見張る。
(え?ヴェルデ様が上書き?どういうことかしら?)
突然の提案にローラが不思議そうにしていると、ヴェルデはローラの両手を自分の方に持ってきて顔を近づける。そして、静かに両手首にキスをし始めた。
(え、え、えええ!?)
ローラが驚きのあまり固まっていると、ヴェルデは顔を上げてローラをジッと見つめる。そしてローラの肩に手を置いて優しく愛おしそうに撫でながら、質問をした。
「髪と頬に触られたのはどっち側ですか」
「え、えっと、右?」