目覚めた眠り姫は目覚めさせてくれた魔術師に恋をする
最後に多分、とつけるあたりにフェインの人の良さと誠実さを感じて、ローラは思わず微笑んだ。
「でもあんたがそう勘違いしたってことは、少なからずそう思われるような態度を俺がとってたんだろう。自覚はないけどな。そうなると、恐らくだが大切にしてた家族を急に取られた気分になったとか、そういうところだろ。ヴェルデに対して俺がそう思っているっていうのはなんだか癪だけどな」
やれやれと肩をすくめてそういうと、フェインはローラを真っ直ぐに見つめた。
「婚約者のあんたにそんな風に思わせてしまって申し訳ない。本当はあんたのこともちゃんと祝福したいんだ。でも、そもそも女性との関わりもあまりないし得意じゃないからどう接していいかわからないんだよ。気に触るようなことをしていたら申し訳ない」
フェインはそう言って静かに頭を下げる。
「いえ、お気になさらないでください。違うとはおっしゃっていましたが、もしフェイン様がヴェルデ様に恋愛感情を持っていたとしたらむしろ私の方が申し訳ないと思っていました。それに家族のように思っているのでしたら、なおさら突然やってきた私がヴェルデ様を独り占めしてしまうようなことになっていますし、どんな対応をされたとしても仕方ないと思っています。こうやってフェイン様が私に真摯に向き合って下さることは本当にありがたいことです」
首を振って静かに微笑むローラ。そんなローラを、フェインはぼうっと見惚れるように見つめていた。
「でもあんたがそう勘違いしたってことは、少なからずそう思われるような態度を俺がとってたんだろう。自覚はないけどな。そうなると、恐らくだが大切にしてた家族を急に取られた気分になったとか、そういうところだろ。ヴェルデに対して俺がそう思っているっていうのはなんだか癪だけどな」
やれやれと肩をすくめてそういうと、フェインはローラを真っ直ぐに見つめた。
「婚約者のあんたにそんな風に思わせてしまって申し訳ない。本当はあんたのこともちゃんと祝福したいんだ。でも、そもそも女性との関わりもあまりないし得意じゃないからどう接していいかわからないんだよ。気に触るようなことをしていたら申し訳ない」
フェインはそう言って静かに頭を下げる。
「いえ、お気になさらないでください。違うとはおっしゃっていましたが、もしフェイン様がヴェルデ様に恋愛感情を持っていたとしたらむしろ私の方が申し訳ないと思っていました。それに家族のように思っているのでしたら、なおさら突然やってきた私がヴェルデ様を独り占めしてしまうようなことになっていますし、どんな対応をされたとしても仕方ないと思っています。こうやってフェイン様が私に真摯に向き合って下さることは本当にありがたいことです」
首を振って静かに微笑むローラ。そんなローラを、フェインはぼうっと見惚れるように見つめていた。