目覚めた眠り姫は目覚めさせてくれた魔術師に恋をする
そう言ってから、眉間に皺を寄せてクレイは静かに目を伏せため息をつく。
「ヴェルデ、ここからが本題だ。彼女にかけられた私の魔法の痕跡について聞きに来たのだろう」
いつになく真剣な眼差しになったクレイに、ヴェルデは静かに頷いた。
「あの日、ローラ様に向けられた敵意に私は気づきました。あなたを誰かが狙っている。しかも、殺したいほどに。そう、敵意というよりももはや殺意でした。それにそれはあの日だけではなく、もっと前からずっとあなたへ向けられていたものだとわかったのです。私は、あなたを守りたかった。あなたのような純粋な人が、悪意によってこの世から消されてしまうことに耐えられないと思ったのです。だから、誰にもわからぬよう、あなたへ密かに守りの魔法をかけました」
自分へ向けられた殺意。その言葉を聞いた瞬間、ローラは全身から血の気が退くのがわかった。心臓はバクバクと激しく動き、冷や汗がじんわりと浮き出てくる。ぎゅっとドレスの裾を掴むと、その手をヴェルデの手がそっと包み込む。ハッとしてヴェルデを見ると、まるで大丈夫だ、自分がついていると言ってくれているような、優しく温かい眼差しでローラを見つめている。その眼差しに、ローラはなぜか自然に心が落ち着いていくのを感じて少しだけ微笑んだ。
そんな二人の様子を見て、クレイは静かに口を開く。
「ローラ様、あなたへ殺意を向けていた相手に、本当はあなたも気づいていたのではありませんか」
クレイの言葉に、ローラはビクッと肩を震わせる。そして、そんなローラをヴェルデは両目を見開いて見つめた。
「ヴェルデ、ここからが本題だ。彼女にかけられた私の魔法の痕跡について聞きに来たのだろう」
いつになく真剣な眼差しになったクレイに、ヴェルデは静かに頷いた。
「あの日、ローラ様に向けられた敵意に私は気づきました。あなたを誰かが狙っている。しかも、殺したいほどに。そう、敵意というよりももはや殺意でした。それにそれはあの日だけではなく、もっと前からずっとあなたへ向けられていたものだとわかったのです。私は、あなたを守りたかった。あなたのような純粋な人が、悪意によってこの世から消されてしまうことに耐えられないと思ったのです。だから、誰にもわからぬよう、あなたへ密かに守りの魔法をかけました」
自分へ向けられた殺意。その言葉を聞いた瞬間、ローラは全身から血の気が退くのがわかった。心臓はバクバクと激しく動き、冷や汗がじんわりと浮き出てくる。ぎゅっとドレスの裾を掴むと、その手をヴェルデの手がそっと包み込む。ハッとしてヴェルデを見ると、まるで大丈夫だ、自分がついていると言ってくれているような、優しく温かい眼差しでローラを見つめている。その眼差しに、ローラはなぜか自然に心が落ち着いていくのを感じて少しだけ微笑んだ。
そんな二人の様子を見て、クレイは静かに口を開く。
「ローラ様、あなたへ殺意を向けていた相手に、本当はあなたも気づいていたのではありませんか」
クレイの言葉に、ローラはビクッと肩を震わせる。そして、そんなローラをヴェルデは両目を見開いて見つめた。