目覚めた眠り姫は目覚めさせてくれた魔術師に恋をする
「暗光石と言って暗闇でしか光らない、サイレーン国にしかない珍しい鉱石です。今は魔法で光を照らすのが主流ですが、昔はこの石をランプ代わりにしていた時代もあったようです。この景色をローラ様にお見せしたかった」
「すごく素敵です!こんなに幻想的で美しい景色、初めて見ました……」
ローラは暗光石の蒼白い光を瞳に映しながら、キラキラと目を輝かせて喜んでいる。
「喜んでもらえてよかった」
ローラがヴェルデを見上げると、とても愛おしいものを見るような目でローラを見つめて微笑んでいる。銀色の髪が暗光石の光に照らされて美しく輝き、その美貌をさらに引き立たせているかのようだ。
(この空間も素敵だけれど、この光に照らされたヴェルデ様も本当に美しいわ……)
ぼうっとヴェルデに見惚れていると、ヴェルデが不思議そうに首をかしげる。
「ローラ様?どうしました?」
「あ、いえ、ヴェルデ様があまりにも美しくて……」
そう言ってから、うっかり言葉にしてしまったことに気が付いて片手で口を覆う。それを見たヴェルデは目を丸くしたが、すぐに口角を上げた。
「ローラ様の方こそ美しいですよ……」
そう言ってそっとローラにもう片方の手を伸ばし触れようとしたが、触れるのを止めて静かに握る。そして洞窟内をゆっくりと見渡してから、意を決したようにまたローラを見つめた。
「ローラ様は前に、どうして俺がローラ様をそんなに思うのかと聞きましたよね。……ローラ様は俺にとって、初恋の人なんです」
「すごく素敵です!こんなに幻想的で美しい景色、初めて見ました……」
ローラは暗光石の蒼白い光を瞳に映しながら、キラキラと目を輝かせて喜んでいる。
「喜んでもらえてよかった」
ローラがヴェルデを見上げると、とても愛おしいものを見るような目でローラを見つめて微笑んでいる。銀色の髪が暗光石の光に照らされて美しく輝き、その美貌をさらに引き立たせているかのようだ。
(この空間も素敵だけれど、この光に照らされたヴェルデ様も本当に美しいわ……)
ぼうっとヴェルデに見惚れていると、ヴェルデが不思議そうに首をかしげる。
「ローラ様?どうしました?」
「あ、いえ、ヴェルデ様があまりにも美しくて……」
そう言ってから、うっかり言葉にしてしまったことに気が付いて片手で口を覆う。それを見たヴェルデは目を丸くしたが、すぐに口角を上げた。
「ローラ様の方こそ美しいですよ……」
そう言ってそっとローラにもう片方の手を伸ばし触れようとしたが、触れるのを止めて静かに握る。そして洞窟内をゆっくりと見渡してから、意を決したようにまたローラを見つめた。
「ローラ様は前に、どうして俺がローラ様をそんなに思うのかと聞きましたよね。……ローラ様は俺にとって、初恋の人なんです」