目覚めた眠り姫は目覚めさせてくれた魔術師に恋をする
「この懇親会でローラ様に何かしら接触があるかもしれません。どうかくれぐれもお気をつけください。ヴェルデも、ローラ様から目を離さないように」
「もちろんです、ローラ様は渡しません、絶対」
「そうだな、我が国としてもローラ嬢はヴェルデの婚約者でありもうれっきとしたサイレーン国民だ。ほいほいとティアール国へ渡すつもりはない」
ヴェルデとガレスの言葉に、メイナードは苦笑する。そして、ティナはつぶらな瞳をさらに大きくしてローラを見つめた。
「ローラ様は、サイレーン国でとても愛されていらっしゃるのですね」
ティナの口からポロっと言葉がこぼれる。そしてそれに気づいたティナは、手を口元に置いて慌てた。
「す、すみません、思わず……」
「いえ、いいのです。それに、そう思われていることは私にとってとてもありがたいことですから」
ローラが嬉しそうに微笑むと、ティナはホッとしたようにローラを見て微笑み返した。
バンッ
「!?」
突然、大きな音がして会場内が暗闇に包まれた。
「明りだ!明りをつけろ!」
怒号が飛ぶ。するとすぐに明りが付いて、会場内の人々から安堵の声が漏れた。だが、ヴェルデは焦燥した顔で辺りを見渡し、ヴェルデをメイナードやガレスが驚愕した顔で見つめている。ティナは青ざめて両手で口元を覆っていた。
「ローラ様……!」
さっきまでヴェルデの側にいたローラの姿が、どこにもなかった。
「もちろんです、ローラ様は渡しません、絶対」
「そうだな、我が国としてもローラ嬢はヴェルデの婚約者でありもうれっきとしたサイレーン国民だ。ほいほいとティアール国へ渡すつもりはない」
ヴェルデとガレスの言葉に、メイナードは苦笑する。そして、ティナはつぶらな瞳をさらに大きくしてローラを見つめた。
「ローラ様は、サイレーン国でとても愛されていらっしゃるのですね」
ティナの口からポロっと言葉がこぼれる。そしてそれに気づいたティナは、手を口元に置いて慌てた。
「す、すみません、思わず……」
「いえ、いいのです。それに、そう思われていることは私にとってとてもありがたいことですから」
ローラが嬉しそうに微笑むと、ティナはホッとしたようにローラを見て微笑み返した。
バンッ
「!?」
突然、大きな音がして会場内が暗闇に包まれた。
「明りだ!明りをつけろ!」
怒号が飛ぶ。するとすぐに明りが付いて、会場内の人々から安堵の声が漏れた。だが、ヴェルデは焦燥した顔で辺りを見渡し、ヴェルデをメイナードやガレスが驚愕した顔で見つめている。ティナは青ざめて両手で口元を覆っていた。
「ローラ様……!」
さっきまでヴェルデの側にいたローラの姿が、どこにもなかった。