目覚めた眠り姫は目覚めさせてくれた魔術師に恋をする
ふふふと笑うベリックの瞳は、ギラギラとしてまるで獲物を食らおうとする獣のようだ。思わずローラが体を背けようとするが、ベリックは頬に滑らせていた手でローラの手首をつかみ、阻止する。
「は、離してください!」
「無駄だ、抵抗すればするほど煽っているようにしか感じないぞ」
にやりとしながらローラの肩をしっかりとつかみ、ローラの耳元に顔を近づけてそっと囁く。あまりにもねっとりとしたその声にローラは悪寒がした。さらに、ベリックはローラの耳をぺろりと舐める。
「ひっ!」
「おや、エルヴィン殿下とはこのような触れ合いはなさらなかったのですか?この様子だとあの筆頭魔術師ともまだのようだしなぁ。くくく、面白い。すぐにでも国に連れ帰って、思う存分可愛がってやりたいものだ」
ぎり、とローラの肩と手首をつかむ力が強くなる。今にも噛みついてきそうなほどのベリックの様子にローラは怯え、祈るように目を瞑った。
(ヴェルデ様……!)
「その汚い手を一刻も早くどけてローラ様から離れろ!」
「!!!」
声に気づいてローラが顔をあげると、視線の先には禍々しいほどの殺気を纏いベリックを睨みつけるヴェルデがいた。
「は、離してください!」
「無駄だ、抵抗すればするほど煽っているようにしか感じないぞ」
にやりとしながらローラの肩をしっかりとつかみ、ローラの耳元に顔を近づけてそっと囁く。あまりにもねっとりとしたその声にローラは悪寒がした。さらに、ベリックはローラの耳をぺろりと舐める。
「ひっ!」
「おや、エルヴィン殿下とはこのような触れ合いはなさらなかったのですか?この様子だとあの筆頭魔術師ともまだのようだしなぁ。くくく、面白い。すぐにでも国に連れ帰って、思う存分可愛がってやりたいものだ」
ぎり、とローラの肩と手首をつかむ力が強くなる。今にも噛みついてきそうなほどのベリックの様子にローラは怯え、祈るように目を瞑った。
(ヴェルデ様……!)
「その汚い手を一刻も早くどけてローラ様から離れろ!」
「!!!」
声に気づいてローラが顔をあげると、視線の先には禍々しいほどの殺気を纏いベリックを睨みつけるヴェルデがいた。