目覚めた眠り姫は目覚めさせてくれた魔術師に恋をする
「ひいっ!!!」
ジュウジュウと音を出しながらベリックの両手が焦げていく。煙も出て焦げ臭さが辺り一面に漂い始めた。
「ひ、ひいぃぃ!!!!」
ベリックが両手をバタバタさせながら悲鳴を上げている。
「ローラ様!」
走り出したローラの元にはヴェルデが駆け寄ってローラをしっかりと抱きとめた。
ヴェルデはぎゅうっと力強くローラを抱きしめ、すぐにローラの顔を覗き込む。ローラはヴェルデを見つめ、ホッとした顔をすると、ヴェルデもそれを見て嬉しそうに微笑む。だが、すぐにベリックの方を見てまた禍々しいほどの殺気を纏った。
ベリックは両手を焦げ付かせながら地面を転がっている。尋常ではない熱さに我を忘れてしまっているようだ。
「ローラ様に触れた貴様のその両手は、もう二度と使えなくしてやる」
ベリックの短剣を泥のように溶かしたのも、ベリックの両手を焦がしたのももちろん全てヴェルデだ。
「サイレーン国の筆頭魔術師を前にして、よくもまぁあんなことができたものだ。ヴェルデを見くびりすぎていたんじゃないか」
メイナードは鼻で笑うように地面を転がるベリックへ吐き捨てる。近くでガレスもベリックへ冷ややかな眼差しを向けていた。
「ヴェルデ、もうそろそろいいだろう。あれならもう手は使えまい。拘束して我が国へ連れ帰り処罰する」
メイナードがそう言うと、ヴェルデは小さく舌打ちをし、ベリックを睨む。するとベリックの両手の焦げ付きがおさまった。
ベリックは魔法の鎖で捕縛され、メイナードの率いた近衛兵に連れられて行った。
ジュウジュウと音を出しながらベリックの両手が焦げていく。煙も出て焦げ臭さが辺り一面に漂い始めた。
「ひ、ひいぃぃ!!!!」
ベリックが両手をバタバタさせながら悲鳴を上げている。
「ローラ様!」
走り出したローラの元にはヴェルデが駆け寄ってローラをしっかりと抱きとめた。
ヴェルデはぎゅうっと力強くローラを抱きしめ、すぐにローラの顔を覗き込む。ローラはヴェルデを見つめ、ホッとした顔をすると、ヴェルデもそれを見て嬉しそうに微笑む。だが、すぐにベリックの方を見てまた禍々しいほどの殺気を纏った。
ベリックは両手を焦げ付かせながら地面を転がっている。尋常ではない熱さに我を忘れてしまっているようだ。
「ローラ様に触れた貴様のその両手は、もう二度と使えなくしてやる」
ベリックの短剣を泥のように溶かしたのも、ベリックの両手を焦がしたのももちろん全てヴェルデだ。
「サイレーン国の筆頭魔術師を前にして、よくもまぁあんなことができたものだ。ヴェルデを見くびりすぎていたんじゃないか」
メイナードは鼻で笑うように地面を転がるベリックへ吐き捨てる。近くでガレスもベリックへ冷ややかな眼差しを向けていた。
「ヴェルデ、もうそろそろいいだろう。あれならもう手は使えまい。拘束して我が国へ連れ帰り処罰する」
メイナードがそう言うと、ヴェルデは小さく舌打ちをし、ベリックを睨む。するとベリックの両手の焦げ付きがおさまった。
ベリックは魔法の鎖で捕縛され、メイナードの率いた近衛兵に連れられて行った。