ロマンスに心酔
「うれしい、毎日つけます」
「ん」
「ありがとうございます」
マフラーごとせんぱいに抱きつく。
温かい体温とやさしい匂いに安心する。
しばらく堪能してから離れ、どちらからともなく顔を近づける。
だんだんと深くなっていくキス。
息が上がってきて、せんぱいのスウェットをきゅっと掴むと、そのままゆっくり押し倒される。
「⋯⋯っ、ん⋯⋯」
ようやく唇が離れると、おでこをこつんとぶつけ合う。
「⋯⋯すきだよ」
「ん、わたしも、だいすき⋯⋯」
せんぱいの首に腕を回すと、またキスが始まる。
そのままふたり、濃密な夜に溶けていった。
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この恋は、ロマンスなんて素敵なものには、
なり得ないと思っていた。
願わくば、これから先もずっと、
せんぱいの隣で、
───このロマンスに、心酔していたい。
ロマンスに心酔
Fin.
♡.*・゚
ここまでお読みくださったすべての方に、感謝を込めて。
結城すみれ