ロマンスに心酔



たくさんかわいいものをゲットできて気分はほかほか。

気がつくと辺りが薄暗くなってきている。


「どう、満足できた?」


「とっても!いっぱいありがとうございます」


「よかった。じゃあそろそろ移動するか」


いよいよきょうの大本命、ディナーに向かう。

屋台のおいしそうな食べ物を我慢したし、お腹はぺこぺこ。

再び電車で移動し、やってきたのは有名な高級ホテル。

最上階がレストランになっているらしく、エレベーターに乗り込む。


「きんちょうしてきた⋯⋯」


「ふ。大丈夫だよ、楽しも」


「う、耳がキーンってする⋯⋯」


「高いなー」


そわそわするわたしと、いつも通りのせんぱい。

あっという間に最上階に到着して、チン、と上品な音が鳴った。


「いらっしゃいませ」


「18時で予約してる前橋です」


「前橋様、お待ちしておりました。どうぞ」


厳かな雰囲気に圧倒される。

せんぱいがエスコートしてくれたおかげで、何とか着いていくことができた。


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