ロマンスに心酔
「(ふぅ⋯⋯)」
きょうもつかれたなあ⋯⋯。
いろいろなことが起こった1日だった。
ふかふかで広いソファベッドに寝転ぶ。
「(いいにおい⋯⋯)」
清潔なせっけんの香り。
安心感が心を包み、自然とまぶたが重くなる。
家を空けていることについても、気にならないわけではないが、あした帰るという約束があるおかげで、あした考えればいいや、と思考を放棄できる。
こんなに安心して目をつぶれたのはいつぶりだろうか。
久しぶりの安眠の予感を胸に、眠りへと落ちていった。
───アラームをかけ忘れたことに気づくのは、次の日の朝のこと。