ロマンスに心酔





───「⋯⋯ば。青葉」


「⋯⋯っ!」


名前を呼ぶ声がして、はっと目が覚める。

ドアを開けてこっちを見るせんぱいの姿を目に入れて、瞬時に今のこの状況を思い出した。


「おはよ」


「お、はよ、ございます。えと、いま、なんじ⋯⋯?」


「7時過ぎ。よく寝れた?」


「あ、はい、もう、爆睡でした⋯⋯」


「ふ、よかった」


なんだかいい匂いがする。

もしかして朝ごはん⋯⋯?


のそのそと起き上がり、ソファベッドを軽く整える。

洗面所で顔を洗ってリビングに向かうと、きらきらした朝ごはんがテーブルに並んでいた。


「うわあああ、おいしそうすぎる⋯⋯」


「パンがよかったら焼くよ」


「わたし朝はご飯派なんです!うれしい、ありがとうございます」


「まじ?おれもご飯派」


「ほんとですか!」


些細な共通点がうれしい。

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