ロマンスに心酔
ほかほかの白米に卵焼き、お豆腐とわかめの味噌汁。
これぞ、日本人の理想の朝食!
「すみません、ありがとうございます、いただきます」
「ぜんぜん。おれの分のついでだし」
「んん〜!おいしい!ほっとします」
「よかった。⋯⋯きのうも思ったけど、青葉ってうまそうに食うよな」
「だってほんとにおいしいです!」
味噌汁は身体に染み渡り、甘めの卵焼きは濃すぎなくてちょうどいい。
なにより、ほかほかご飯が世界一だ。
「せんぱい、ほんとに料理上手ですね、すごい」
「そう?ありがと。まあ大学生のときからやってるから」
青葉の口に合ってよかったわ、と笑うせんぱいは、朝日よりまぶしい。
「毎日朝からこんな豪華なの食べてるんですか?」
「朝ごはんは1日でいちばん気合い入れるかも。朝の気分上げれば、その日はなんとかなる気がするから」
「なるほど⋯⋯」
一理あるかもしれない。