ロマンスに心酔



会社を出てほど近くの定食屋さんに入る。


「久しぶりに来た。どれにしよ〜」


「おいしそうですね!わたし、生姜焼き定食にします」


「よし、日替わりにしよ」


食券を購入し、席に着く。

店内は昼休みの会社員で賑わっていた。


「てか、青葉さんと前ちゃんが知り合いなことすら知らなかったわ」


「あ、大学の先輩なんです」


「え、そうなの!?初めて聞いた」


「たしかに、誰にも言ったことないかも⋯⋯」


というか、言う機会がなかった。


「へ〜、大学生の前ちゃんもあんなかんじ?」


「はい、ずっときらきらしてて慕われてて、みんなの憧れでした」


「めっちゃ想像できるわー」

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