ロマンスに心酔





迎えた金曜日。

ここ最近ではめずらしく、きもちいい快晴。

自分でもわかるくらい、朝からそわそわしていた。

いつもの時間、いつもの車両に乗るとせんぱいがいる。


「おはようございます」


「おはよ。きょうの夜、いけそう?」


「いけます!」


「よかった。食べたいもんある?」


「せんぱいへのお礼だから、せんぱいのすきなもの食べに行きたいです」


「そうなの?んー⋯⋯、焼き鳥すき?」


「すきです!」


「じゃ、おれがよく行くところ行こ」


「はい!楽しみです」


「ん。上がれる時間連絡するわ。なるべく定時目指す」


「無理しないでくださいね」


「青葉も。無理せず頑張ろ」


「はい!」


やばい。いよいよだ。

緊張、楽しみ、わくわく、そわそわ。


電車を降りて会社へと向かう道中もずっとふわふわしていて、何を話したかあまり覚えてない。

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