ロマンスに心酔
───“ごめん、定時ちょっと過ぎそう”
“わかりました!無理せず頑張ってください”
───“青葉も。上がれそうになったら連絡する”
“了解です!”
昼休み。食堂でオムライスを食べていると、せんぱいからそんな連絡が来た。
きょうは幸い、急な業務が入らない限り余裕があるので、休憩もゆったりと取れそうだ。
「(⋯⋯メイク直しでもしよう)」
せんぱいの隣に並んだときに、少しでも見劣りしないように。
まあ、大した変化はないだろうけど。
「(⋯⋯わたしって、せんぱいのこと、すきなのかな⋯⋯)」
ふと考える。
やさしくてきらきらしていて、ずっと憧れていたひと。
ずっと気にかけてくれていてすごくうれしい。
きゅんと胸が鳴ることもある。
落ちてはいけない、と心にブレーキをかけている。