妹の彼が好きな人はおデブのお姉さんだった ~本当の事を伝えたくて~
 
 暖かくてがっしりとした体に覆われている…鼓動が直接伝わってくる…。

 ベッド脇に脱いだ愛良の下着と幸太が来ていた衣類が置かれている。

「もっと見せて…」
 恥ずかしくてシーツで体を隠す愛良に幸太が言った。
「…電気消して下さい…」
「どうして? 」
「恥ずかしいです…私…」
「綺麗だよ…もっと見せて…」

 シーツを取ろうとする幸太の手を押さえた愛良は、どうしても見られたくないようで拒んでいた。
「じゃあ。電気消してあげるから、俺の事、名前で呼んでくれる? 」
「名前で? 」
「うん。ちゃんと下の名前で呼んでくれる? 」
「はい…幸太さん…」
「呼び捨てで呼んで」
「…幸太…」

 


 名前を呼ばれると幸太はリモコンで電気を消して豆電球だけにした。
「約束だよ、ちゃんと見せて。…愛良…」
 
 愛良の力が抜けてそっとシーツがとられた。

 太っている愛良だが、綺麗な胸の形をしている。鎖骨も滑らかで絹の様に滑らかな肌でつやつやしている。

 幸太の唇が愛良の鎖骨をなぞるとビクン! と、愛良の体が反応した。
 大きな手で愛良の胸を包み込んで、フワフワと柔らかい感触を堪能しながらピンク色のサクランボを咥えられると小さな吐息が愛良から漏れてくる。その吐息を感じると幸太は喜びを感じて愛良の胸に顔をうずめた。
 
 白くて滑らかな愛良の身体に小さな赤い蕾の跡がついてゆく。それに合わせて愛良も幸太を求めてゆく…。幸太の身体にも愛良が付けてゆく蕾の跡がついてゆく…。

「愛良…愛している…。もう、離れたりしないで…」
「…幸太…私を置いてゆかないで…」
「ずっと傍にいるから…。俺が、宇宙で一番の幸せ者にするから…」

 
 肌と肌が触れ合い直接感じる体温。そして伝わる鼓動…全てが愛しい…。

「っ…」

 愛し合う中、愛良の清らかな川の水は溢れてきて幸太を迎え入れる準備ができていた。入り口を指で広げ、幸太はゆっくりと愛良の中へ進んでい行った。だが、力強い幸太が入ってきてまだ狭い愛良のトンネルが開かれると想像以上の痛みを感じて喘ぐ声と共に苦痛な声を漏らした愛良。

「…大丈夫だよ。…気持ちいいね…」
 優しく囁いた幸太の言葉で力が抜けた愛良のトンネルは清らかな川の水が溢れだしてきて、水の勢いでどんどん幸太を受け入れて行った。
 
 力強い幸太を感じていると初めに感じていた激痛は、いつの間にか快楽へと変わって行った愛良。

「あっ…」

 体の奥まで伝わってきたズキュン! とした感覚に、愛良の喘ぐ声が大きくなった。
 声が漏れないようにと幸太の優しい唇が覆ってくれる。

 幸太の息が頬にかかるのを感じていると愛良は頭が真っ白になる。でも、体の奥まで伝わってくるのは「愛している」と言う気持ちだった。

 もういい…何もいらない…これだけで私は幸せだ…。

 そう思った愛良は絶頂を感じた。


 先の事はあまり覚えていない。何度も幸太に求められ、求められるまま応じていた。それでもとても幸せで…私は幸せになっていいのだと心から思えた。

 私は幸せになっていい…でもそれ以上に幸太に幸せになってほしい。
 そう愛良は願った。

 
 16年と言う長い年月想い続けてきた人とようやく結ばれた。
 そう思えた。




 だが。
 愛良は幸太の前から姿を消した。

 
 それは…彼の幸せを願っての事だった。


 
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