糖分取りすぎ警報‼︎
同居生活は、とびきり甘い
涙をふきとって、満面の笑みを浮かべると、
「俺も幸せだよ。義妹になるのが、明寿咲でよかった」
時尾留が頭をよしよしと撫でてくれる。
「夜はDVD観ようよ‼︎ 今日、明寿咲が好きそうなの借りてきたんだよ♡」
バッチリウインクを決めて、李月が微笑む。
「まずはご飯だろ」
「そうだけど〜…あとはね、買ってきたポップコーンを僕と明寿咲だけで食べながら…」
李月の妄想に笑いながら、全然席につき、夜ごはんを食べる。
「おいしい〜!みんな、ありがとう」
「ハンバーグは研由の提案だったんだ。それは好きそうだからって。あとケーキは…なんだっけ、研由?」
時尾留に話をふられると、研由は得意気に、
「ケーキは普段の食事とは異なり、特別な機会にふさわしい豪華さと甘さを持っていて、誕生日のお祝いの起源は古代文明にさかのぼる。古代エジプトや古代ギリシャでは、王や神々の誕生日を祝う風習があったんだ。『誕生日おめでとう』という言葉は、相手の存在を認め、尊重する意味も含まれていて、誕生日を覚えていてくれたこと、そしてその日を特別に祝ってくれることは、相手が大切だからこそ。その他、祝福、感謝、そして未来への祈りという多くの意味が込められているんだ。そして、誕生日を祝わない国もあるもあるんだけど…」
「はいはい、そこまで」
時尾留にとめられ、研由は渋々と黙る。
「まあ、でも…話してるときの研由はいきいきとしてたよ」
私が微笑むと、研由は苦笑いした。
「俺もちょっと喋りすぎたっていう自覚はあるんだけどね…」
「お前の場合、本当に『ちょっと』だろ」
龍二のツッコミに、みんなに笑いの嵐がおとずれる。
おいしいご飯とケーキを食べて、お腹いっぱいになって。
「で、李月はホントにDVD観たいのか?」
「もちろん。そういう時尾留だってそう思ってるでしょ。僕、ポップコーン用意してくる!みんなは座ってて。あ、僕、明寿咲の隣予約!」
「予約とかないから〜」
研由がそう言うと、聞こえないふりをした李月がポップコーンを取りに行く。
「じゃあ、俺が明寿咲の隣で」
龍二が自然に私の隣に座った。
「アイツ、うるさいから席空けておいてあげるか」
時尾留はため息をつきながら、龍二の隣に座った…とほぼ同時に李月が両手にポップコーンの箱を抱えて走ってきた。
「ふー、危ない、危ない。明寿咲の隣、あいててよかった」
李月は私の左隣に座ると、DVDをつけ始めた。
「俺は李月の隣だな」
研由は雰囲気を出そう、という李月の提案で、座ろうとしたのに座れていなかった。
李月の提案というのは、部屋の電気を消して映画館っぽくする、というものだった。
しばらくしてポップコーンを取ろうとすると、李月とタイミングがかぶってしまった。
手と手が当たってしまって、ごめん、とあやまろうとすると、李月は唇に人差し指を当てた。
「ほら、食べたいんでしょ。あーん」
李月は小声で言って、ポップコーンを持っていた。
「バレたくないんだったら、はやく」
「わ、わかった」
おそるおそる口を開けると、ポトン、とポップコーンが落とされる。
塩味なのに、甘い。
それってきっと…この同居生活が、とびきり甘いからだよね。
「俺も幸せだよ。義妹になるのが、明寿咲でよかった」
時尾留が頭をよしよしと撫でてくれる。
「夜はDVD観ようよ‼︎ 今日、明寿咲が好きそうなの借りてきたんだよ♡」
バッチリウインクを決めて、李月が微笑む。
「まずはご飯だろ」
「そうだけど〜…あとはね、買ってきたポップコーンを僕と明寿咲だけで食べながら…」
李月の妄想に笑いながら、全然席につき、夜ごはんを食べる。
「おいしい〜!みんな、ありがとう」
「ハンバーグは研由の提案だったんだ。それは好きそうだからって。あとケーキは…なんだっけ、研由?」
時尾留に話をふられると、研由は得意気に、
「ケーキは普段の食事とは異なり、特別な機会にふさわしい豪華さと甘さを持っていて、誕生日のお祝いの起源は古代文明にさかのぼる。古代エジプトや古代ギリシャでは、王や神々の誕生日を祝う風習があったんだ。『誕生日おめでとう』という言葉は、相手の存在を認め、尊重する意味も含まれていて、誕生日を覚えていてくれたこと、そしてその日を特別に祝ってくれることは、相手が大切だからこそ。その他、祝福、感謝、そして未来への祈りという多くの意味が込められているんだ。そして、誕生日を祝わない国もあるもあるんだけど…」
「はいはい、そこまで」
時尾留にとめられ、研由は渋々と黙る。
「まあ、でも…話してるときの研由はいきいきとしてたよ」
私が微笑むと、研由は苦笑いした。
「俺もちょっと喋りすぎたっていう自覚はあるんだけどね…」
「お前の場合、本当に『ちょっと』だろ」
龍二のツッコミに、みんなに笑いの嵐がおとずれる。
おいしいご飯とケーキを食べて、お腹いっぱいになって。
「で、李月はホントにDVD観たいのか?」
「もちろん。そういう時尾留だってそう思ってるでしょ。僕、ポップコーン用意してくる!みんなは座ってて。あ、僕、明寿咲の隣予約!」
「予約とかないから〜」
研由がそう言うと、聞こえないふりをした李月がポップコーンを取りに行く。
「じゃあ、俺が明寿咲の隣で」
龍二が自然に私の隣に座った。
「アイツ、うるさいから席空けておいてあげるか」
時尾留はため息をつきながら、龍二の隣に座った…とほぼ同時に李月が両手にポップコーンの箱を抱えて走ってきた。
「ふー、危ない、危ない。明寿咲の隣、あいててよかった」
李月は私の左隣に座ると、DVDをつけ始めた。
「俺は李月の隣だな」
研由は雰囲気を出そう、という李月の提案で、座ろうとしたのに座れていなかった。
李月の提案というのは、部屋の電気を消して映画館っぽくする、というものだった。
しばらくしてポップコーンを取ろうとすると、李月とタイミングがかぶってしまった。
手と手が当たってしまって、ごめん、とあやまろうとすると、李月は唇に人差し指を当てた。
「ほら、食べたいんでしょ。あーん」
李月は小声で言って、ポップコーンを持っていた。
「バレたくないんだったら、はやく」
「わ、わかった」
おそるおそる口を開けると、ポトン、とポップコーンが落とされる。
塩味なのに、甘い。
それってきっと…この同居生活が、とびきり甘いからだよね。