あなたと共に見る夢は〜俺様トップモデルの甘くみだらな包囲網〜
梶田社長
「社長、おはようございます。はい、はい。今のところは大丈夫です」
聞こえてきた声に、莉帆はぼんやりと目を開ける。
バスローブ姿の禅が、カウンターチェアにもたれて電話に出ていた。
「そうですか、分かりました。え?はい。ちょっと待ってください」
そう言うと禅は莉帆を振り返る。
「目が覚めたか?社長から。莉帆と話したいって。起きられる?」
「はい」
莉帆はシーツを胸元で押さえながら、上半身を起こす。
禅からスマートフォンを受け取ると、ひと呼吸置いて話し始めた。
「おはようございます、社長」
「あ、莉帆?おはよう。どう?そっちの様子は」
「はい、特に問題はありません。取引先や関係者の方々へも、ひと通りお詫びのメールを送らせていただきました」
「そう。私からも改めてご挨拶しておくわ。禅のスケジュールも、明日までオフにできたの。莉帆はそのまま禅の身の回りのことをお願いしていい?」
「はい、かしこまりました」
「何かあったらいつでも連絡ちょうだい。私からもまた電話するわね」
優しい口調に、莉帆はホッと安心する。
「ありがとうございます、社長。お疲れだと思いますので、少しでもお身体休めてくださいね」
「ありがとう、莉帆。本当にごめんなさいね」
「いいえ、とんでもないです」
社長の心情を思うと涙が込み上げてくる。
だがなんとかこらえて、莉帆は明るく電話を切った。
スマートフォンを禅に返すと、禅は莉帆にバスローブを羽織らせる。
「コーヒー淹れてるから、支度できたら来て」
「いえ、あの。私が淹れます」
「いい。身体、無理させたから」
そう言い残し、禅は寝室を出て行った。
聞こえてきた声に、莉帆はぼんやりと目を開ける。
バスローブ姿の禅が、カウンターチェアにもたれて電話に出ていた。
「そうですか、分かりました。え?はい。ちょっと待ってください」
そう言うと禅は莉帆を振り返る。
「目が覚めたか?社長から。莉帆と話したいって。起きられる?」
「はい」
莉帆はシーツを胸元で押さえながら、上半身を起こす。
禅からスマートフォンを受け取ると、ひと呼吸置いて話し始めた。
「おはようございます、社長」
「あ、莉帆?おはよう。どう?そっちの様子は」
「はい、特に問題はありません。取引先や関係者の方々へも、ひと通りお詫びのメールを送らせていただきました」
「そう。私からも改めてご挨拶しておくわ。禅のスケジュールも、明日までオフにできたの。莉帆はそのまま禅の身の回りのことをお願いしていい?」
「はい、かしこまりました」
「何かあったらいつでも連絡ちょうだい。私からもまた電話するわね」
優しい口調に、莉帆はホッと安心する。
「ありがとうございます、社長。お疲れだと思いますので、少しでもお身体休めてくださいね」
「ありがとう、莉帆。本当にごめんなさいね」
「いいえ、とんでもないです」
社長の心情を思うと涙が込み上げてくる。
だがなんとかこらえて、莉帆は明るく電話を切った。
スマートフォンを禅に返すと、禅は莉帆にバスローブを羽織らせる。
「コーヒー淹れてるから、支度できたら来て」
「いえ、あの。私が淹れます」
「いい。身体、無理させたから」
そう言い残し、禅は寝室を出て行った。