あなたと共に見る夢は〜俺様トップモデルの甘くみだらな包囲網〜
「え?『クレール・ドゥ・リュンヌ』から、ですか?」
翌日もパリ市内で撮影をしていると、カフェで昼食を食べているところに、コーディネーターの真由美から電話が来た。
禅の言葉に、皆も顔を上げて注目する。
「はい、はい。…分かりました。じゃあ、とにかくまたあとで真由美さんに連絡しますね」
ん?と莉帆は他のクルー達と顔を見合わせた。
(禅、一体何の話をしてるんだろう?)
禅が電話を切ると、ディレクターが身を乗り出して尋ねる。
「禅、どうかしたか?真由美さん、なんて?」
「いや、それが。なんだかよく分からないんですよね。『クレール・ドゥ・リュンヌ』が、日本に帰国する前に本社に立ち寄って欲しいって言ってきたみたいで。なんかの契約を結びたい、とかなんとか」
契約ー?!と皆で声を揃えて驚く。
「契約って、何の?」
「うーん、アジアにおけるブランドの発信源としての、なんちゃら、だったかな?」
はあ…と皆は気の抜けた返事をする。
「なんちゃらってなんだ?」
「分からないんですけど、真由美さんがやたら興奮してて。予定を確認して、行けるようだったら先方に日時を伝えるからって」
「ふーん。まあ、こっちの撮影はもう半分おまけみたいなもんだから、いつでも大丈夫だ」
「分かりました。真由美さんにそう伝えます。あ、撮影の許可もお願いしますか?」
「そうだな、頼む」
そして翌日。
フランス滞在最後の日に、禅は『クレール・ドゥ・リュンヌ』のパリ本社を訪れることになった。
翌日もパリ市内で撮影をしていると、カフェで昼食を食べているところに、コーディネーターの真由美から電話が来た。
禅の言葉に、皆も顔を上げて注目する。
「はい、はい。…分かりました。じゃあ、とにかくまたあとで真由美さんに連絡しますね」
ん?と莉帆は他のクルー達と顔を見合わせた。
(禅、一体何の話をしてるんだろう?)
禅が電話を切ると、ディレクターが身を乗り出して尋ねる。
「禅、どうかしたか?真由美さん、なんて?」
「いや、それが。なんだかよく分からないんですよね。『クレール・ドゥ・リュンヌ』が、日本に帰国する前に本社に立ち寄って欲しいって言ってきたみたいで。なんかの契約を結びたい、とかなんとか」
契約ー?!と皆で声を揃えて驚く。
「契約って、何の?」
「うーん、アジアにおけるブランドの発信源としての、なんちゃら、だったかな?」
はあ…と皆は気の抜けた返事をする。
「なんちゃらってなんだ?」
「分からないんですけど、真由美さんがやたら興奮してて。予定を確認して、行けるようだったら先方に日時を伝えるからって」
「ふーん。まあ、こっちの撮影はもう半分おまけみたいなもんだから、いつでも大丈夫だ」
「分かりました。真由美さんにそう伝えます。あ、撮影の許可もお願いしますか?」
「そうだな、頼む」
そして翌日。
フランス滞在最後の日に、禅は『クレール・ドゥ・リュンヌ』のパリ本社を訪れることになった。