友情ルートが恋愛ルートに変わり彼が甘々なのですが
桐島の部屋に泊まったことはあるけれど、今まで何も起こらなかったのは桐島が出来た男だったからだろう。
酔っているわけでもなく、私に優しいキスをする彼の瞳は私をからかっているようにも見えなかった。


私が嫌がれば、桐島はキスだけでいつも通りの桐島に戻ったのかもしれない。


傷心していたからだろうか、それとも桐島のキスがあまりにも優しかったからだろうか。
私は嫌がるどころかもっと欲しいと思ってしまった。


桐島が異性として私にキスをしたり、それ以上のことを求めてくるなんて想像したこともなかったから、キスひとつで火がついてしまったかのように私の心臓はドキドキとうるさくなる。


やっと桐島に恋をしたかのように照れながら彼と体を重ねると、とろけてしまいそうなほどに私に甘く優しい。


「……ずっとこうしたかった」


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