御曹司様、あなたの子ではありません!~双子ベビーがパパそっくりで隠し子になりませんでした~
結婚の約束を守れなくてごめん、迎えに来られなくてすまなかった、そう言いたかったとすれば納得だ。

彼は今も私に負い目を感じているのかもしれない。

「そんなの、忘れてくれていいのに」

すぐ横で眠る柑音の頬をツンとつつく。甘えん坊の柑音は私にしがみつくように眠っていて、自由奔放な柚希は、ちょっと離れた位置でバンザイしている。

「ふたりを私に残してくれただけで、充分だよ」

皇樹さんは私に宝物を残してくれたから、たとえ一緒になれなくても寂しくないし、この結末を恨んでもない、今はそう思うようにしている。

いずれにせよ、私や子どもたちの存在は、彼にとって足枷にしかならない。

「絶対に知られないようにしないと」

二度と会わない、そう固く決意をして、子どもたちの隣で横になった。今日は私も疲れ果ててくたくたで、もう頑張れそうにない。

目を閉じたが最後、洗い物を残したまま、子どもたちと一緒に熟睡してしまった。




【お泊まり会をしよう】

紅葉からそんなチャットメッセージが届いたのは、数日後のことだった。

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