御曹司様、あなたの子ではありません!~双子ベビーがパパそっくりで隠し子になりませんでした~
すると、ふたりは私にしがみつきながらも、目をまん丸くして皇樹さんに向き直った。

「ママが困っていたり、つらそうにしているとき、俺は助けてあげたいと思ってる」

皇樹さんの言葉を理解できたのか、ちょっぴり怪しいけれど、それでも誠実さは伝わったみたいでふたりは真面目な顔になる。

「ママのおしごと、たすけてくれる?」

柚希の言葉に、皇樹さんは「もちろんだ」と答える。

「ママ、おりょうりも、たいへんよ?」

「だったら、お料理も手伝ってあげよう。ママが楽になる方法を俺が考える」

皇樹さんが柑音の目を見て、しっかりと頷く。

「おそうじも」

「あらいものも」

「おようふくのじゅんびも」

「ぜんぶ、ママがするんだよ」

私の日常が取り留めなく、輪唱のようにふたりの口から紡がれる。

「あとね、かのんがすぐなくから、ママこまってる」

「ゆじゅがわるいこと、するかられしょー!」

柑音の目にぶわっと涙が溜まる。

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