御曹司様、あなたの子ではありません!~双子ベビーがパパそっくりで隠し子になりませんでした~
子どもたちと出会ったばかりの頃、ふたりから悪者呼ばわりされたことを思い出し、私たちは笑い合う。
「ちゃんと自分たちのお父さんだって、わかったのかもしれませんね」
人見知りの柑音も懐いているのだ、本能的に実の父親だと直感したのかもしれない。
「これからは、うんと大事にする。子どもたちも、楓も。……少し待っていて」
皇樹さんはなにげなく立ち上がり、バルコニーを出ていく。戻ってきた彼は隣のガーデンチェアに座り直し、私の手を引き寄せ握った。
「あらためて約束する。もう二度と離さない」
硬いものがこつりと手に当たって、目線を落とす。
握られていたのは、小さな横長の小箱。開くと、シンプルなプラチナのリングがふたつ、台座に置かれていた。
「これ……」
輝くリングに目を奪われる。
「いつでもつけられるように、なるべく肌に馴染むデザインにしたんだ。ずっとそばにいられるように。もう二度と離れなくて済むように、願いを込めて」
彼が小さい方のリングを持ち上げる。手を出してと急かすように言うから、おずおず左手を差し出した。
「ちゃんと自分たちのお父さんだって、わかったのかもしれませんね」
人見知りの柑音も懐いているのだ、本能的に実の父親だと直感したのかもしれない。
「これからは、うんと大事にする。子どもたちも、楓も。……少し待っていて」
皇樹さんはなにげなく立ち上がり、バルコニーを出ていく。戻ってきた彼は隣のガーデンチェアに座り直し、私の手を引き寄せ握った。
「あらためて約束する。もう二度と離さない」
硬いものがこつりと手に当たって、目線を落とす。
握られていたのは、小さな横長の小箱。開くと、シンプルなプラチナのリングがふたつ、台座に置かれていた。
「これ……」
輝くリングに目を奪われる。
「いつでもつけられるように、なるべく肌に馴染むデザインにしたんだ。ずっとそばにいられるように。もう二度と離れなくて済むように、願いを込めて」
彼が小さい方のリングを持ち上げる。手を出してと急かすように言うから、おずおず左手を差し出した。