御曹司様、あなたの子ではありません!~双子ベビーがパパそっくりで隠し子になりませんでした~
「ふたりとも、ありがとう」

皇樹さんがしゃがみ込み、柚希と柑音を両腕で抱きしめる。

「それから、楓も」

そう言って立ち上がると、私の頬にキスを落とした。不意打ちのキスに、ほっぺとはいえ赤面する。

「さあ、ご飯にしよう。楓は着替えておいで」

私はリビングを出て二階に向かう。子どもたちはご飯の用意をお手伝いするようで、スプーンとお水の入ったコップをキッチンからダイニングへ丁寧に運んでいた。

部屋着に着替えてリビングに戻ってくると、テ―ブルにはカレーが載っていて、小皿にはコールスローサラダ。お手伝いを完了させた子どもたちが、どや顔で私に褒められるのを待っている。

「ふたりとも、お手伝いできてえらいえらい」

わしゃわしゃ頭を撫でてあげると、自信満々の顔をしてテーブルについた。

「じゃあ、いただきますしよう」

「「いただきまーす」」

皇樹さんのかけ声にあわせて、ふたりの元気な『いただきます』がリビングに響く。私と彼もそろって手を合わせた。

子どもたちのカレーは、具材が本当に細かく切ってあって、とても食べやすそう。

切り方の均等さからして『料理ができないってわけじゃない』と弁解していたのは本当なのかも。

「ふたりとも、おいしい?」

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