御曹司様、あなたの子ではありません!~双子ベビーがパパそっくりで隠し子になりませんでした~
「わかった。手続きを進めておく。……と、その前に。ちゃんと楓の両親にも許可をもらわないとな」
「えっ……」
思わず非難めいた声をあげてしまったのは、両親とはもう関わらないつもりだったから。だって、私は勘当されてしまったんだもの。
「……その。両親は私の顔も見たくないと思います」
「それはなんの事情も知らないまま、楓が子どもを産むと聞かされたからだろう? 混乱するのは仕方ないさ」
皇樹さんが眉を下げて微笑む。確かに事情を話していれば、対応が違ったのかもしれないけれど、あのときは『皇樹さんとの間に子どもができた』なんて口が裂けても言える状況じゃなかったのだ。
「俺がしっかり謝罪して、楓の勘当を取り消す。楓の判断は正しかったと証明してくるよ」
「皇樹さん……」
それに、と言って、彼は頼もしげに笑みを浮かべる。
「ご両親も内心、孫の顔は見たいと思っているんじゃないかな」
……そうだといいな。
柚希と柑音におじいちゃん、おばあちゃんがいないのは悲しいと、常々思っていた。
事情を説明すれば、受け入れてくれるのではないか。きっと孫に愛情を注いでくれる――そう自身に言い聞かせ、勇気を振り絞ることにした。
「えっ……」
思わず非難めいた声をあげてしまったのは、両親とはもう関わらないつもりだったから。だって、私は勘当されてしまったんだもの。
「……その。両親は私の顔も見たくないと思います」
「それはなんの事情も知らないまま、楓が子どもを産むと聞かされたからだろう? 混乱するのは仕方ないさ」
皇樹さんが眉を下げて微笑む。確かに事情を話していれば、対応が違ったのかもしれないけれど、あのときは『皇樹さんとの間に子どもができた』なんて口が裂けても言える状況じゃなかったのだ。
「俺がしっかり謝罪して、楓の勘当を取り消す。楓の判断は正しかったと証明してくるよ」
「皇樹さん……」
それに、と言って、彼は頼もしげに笑みを浮かべる。
「ご両親も内心、孫の顔は見たいと思っているんじゃないかな」
……そうだといいな。
柚希と柑音におじいちゃん、おばあちゃんがいないのは悲しいと、常々思っていた。
事情を説明すれば、受け入れてくれるのではないか。きっと孫に愛情を注いでくれる――そう自身に言い聞かせ、勇気を振り絞ることにした。