御曹司様、あなたの子ではありません!~双子ベビーがパパそっくりで隠し子になりませんでした~
私は皇樹さんと顔を見合わせて、ホッとひと息つく。家族全員での会食も、お空の上にあるお家ツアーも、実現するといいなと思う。

孫の温もりに触れて、生まれ変わったような表情をする両親を見てそう思った。




結婚に向けて、芙芝家の同意は得た。久道家については、結婚式や披露宴のタイミングで親族に挨拶をすればいいと皇樹さんは言っている。

気になるのは彼の叔父の洸次郎さんだけれど、挨拶しに伺っても、心から祝福はしてもらえないだろうというのが皇樹さんの予想。入籍後、あらためて挨拶に行く予定だ。

それから一カ月が経ち、十一月。季節は秋だが、ファニーグランマではすでに冬服が入荷している。

「この親子コーデ写真も最高じゃない!」

昨日の日曜日、みんなに協力してもらって撮った冬服の家族写真を見て、オーナーは喜びの悲鳴をあげた。

家族四人でホワイトのセーターを着て、ボトムスはデニム素材。皇樹さんはストレートジーンズで、私はスキニー、柚希はハーフパンツで、柑音はスカート。

「パパさん、脚が長いわよねー。顔も小さいし。本当にモデルさんじゃないの?」

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