御曹司様、あなたの子ではありません!~双子ベビーがパパそっくりで隠し子になりませんでした~
唯一の救いは、彼が定期的に連絡をくれること。大学一年も終わりに差しかかる頃、テーマパークに誘われた。
「あ、それ、かわいい」
そう言って私の頭に乗せてくれたのは、猫のカチューシャだ。このテーマパークのイメージキャラクター、リッキーの耳をモチーフにしている。
「似合ってる」
屈託のない笑みで私を覗き込む皇樹さん。にこにこしながら、さりげなく私の手を取った。
「さ、行こうか。もうすぐパレードが始まる」
手を繋いで遊園地デート――私のしたいことを先回りするあたり、さすがだなと思う。彼は気遣いと優しさの化身だ。
「リッキーがよく見える穴場スポットがあるんだって」
「詳しいんですね」
「大学にパレードマニアの後輩がいるんだ。いろいろ教えてもらったよ」
「後輩、ですか」
その方は男の子ですか? たぶんパレードが好きなくらいだから女の子ですよね? ……そう聞きたいのをぐっとこらえる。
しかし、私の心を読んだのか、あるいはたまたまか。
「その子、彼女のためにいろいろ調べてたんだけど、自分の方がのめり込んじゃったみたいで」
そんな補足が入り、ホッと胸を撫で下ろす。どうやら男の子だったみたいだ。
「あ、それ、かわいい」
そう言って私の頭に乗せてくれたのは、猫のカチューシャだ。このテーマパークのイメージキャラクター、リッキーの耳をモチーフにしている。
「似合ってる」
屈託のない笑みで私を覗き込む皇樹さん。にこにこしながら、さりげなく私の手を取った。
「さ、行こうか。もうすぐパレードが始まる」
手を繋いで遊園地デート――私のしたいことを先回りするあたり、さすがだなと思う。彼は気遣いと優しさの化身だ。
「リッキーがよく見える穴場スポットがあるんだって」
「詳しいんですね」
「大学にパレードマニアの後輩がいるんだ。いろいろ教えてもらったよ」
「後輩、ですか」
その方は男の子ですか? たぶんパレードが好きなくらいだから女の子ですよね? ……そう聞きたいのをぐっとこらえる。
しかし、私の心を読んだのか、あるいはたまたまか。
「その子、彼女のためにいろいろ調べてたんだけど、自分の方がのめり込んじゃったみたいで」
そんな補足が入り、ホッと胸を撫で下ろす。どうやら男の子だったみたいだ。