御曹司様、あなたの子ではありません!~双子ベビーがパパそっくりで隠し子になりませんでした~
何秒くらいそうしていたのだろう。私が呼吸困難になる前に、唇は離れていった。
「この続きは二十歳になってからだよ。……いいね?」
目を開けると艶っぽい眼差しがあって、すっかり満たされてしまった私はこくりと頷く。
そこから先の記憶はぼんやりとしている。大好きな人とファーストキスを交わして、完全に舞い上がっていた。
その夜、家に戻ってからも、何度もリッキーのチャームを見つめては抱きしめたり、キスのリプレイをしたり、とにかく浮かれていたことだけはよく覚えている。
「キスだけ?」
翌朝、大学で顔を合わせた瀬那に自信満々に惚気た私だったが、返ってきた言葉はそれだった。
「エッチはナシ? ホテルに誘われたりとかは?」
ぶんぶんと私は首を横に振る。
「キスはどんな感じ? ちゃんと大人のキスだった?」
大人のキスとは……? ことんと首を傾げると、友人の顔に憐れみがにじんだ。
「やっぱり楓、子ども扱いされてるんじゃない? チューだけなんて、完全に中学生レベルじゃん。ちなみに私のファーストキスは小六だった」
「小六以下……」
ガーンという絶望的な音色が頭の中で響く。
「この続きは二十歳になってからだよ。……いいね?」
目を開けると艶っぽい眼差しがあって、すっかり満たされてしまった私はこくりと頷く。
そこから先の記憶はぼんやりとしている。大好きな人とファーストキスを交わして、完全に舞い上がっていた。
その夜、家に戻ってからも、何度もリッキーのチャームを見つめては抱きしめたり、キスのリプレイをしたり、とにかく浮かれていたことだけはよく覚えている。
「キスだけ?」
翌朝、大学で顔を合わせた瀬那に自信満々に惚気た私だったが、返ってきた言葉はそれだった。
「エッチはナシ? ホテルに誘われたりとかは?」
ぶんぶんと私は首を横に振る。
「キスはどんな感じ? ちゃんと大人のキスだった?」
大人のキスとは……? ことんと首を傾げると、友人の顔に憐れみがにじんだ。
「やっぱり楓、子ども扱いされてるんじゃない? チューだけなんて、完全に中学生レベルじゃん。ちなみに私のファーストキスは小六だった」
「小六以下……」
ガーンという絶望的な音色が頭の中で響く。