御曹司様、あなたの子ではありません!~双子ベビーがパパそっくりで隠し子になりませんでした~
「俺から逃げ出したあの日、楓は別れようとしてたんだよね?」

恥ずかしがる私の、ワンピースを脱がしながら、彼が試すように尋ねてくる。

「それは……だって私は皇樹さんと、不釣り合いになっちゃったので」

「つまり、俺が愛してるのは楓の家柄だと思ってたんだ? それとも父親の命令だから一緒にいるって?」

「それ、は……」

普段とは違う彼に、私はすっかり戸惑っていた。言葉遊びをしながら私の服をするすると脱がし、素肌に指先を這わせるから。

「楓もそうなの? 俺はその程度の男?」

「そんなこ……と……な……」

下着のさらに下を暴かれ、そこを唇で遊ばれて、否定する声も絶え絶えになる。

「俺がなにもしないから、愛を感じられなかったって?」

両腕を掴み、脚を絡ませ、私をベッドに縫い留めて、艶めいた眼差しを落とす。

「冗談じゃない。俺がどれだけ楓を大切に思っていたか」

動けないように組み敷いて、頬に、目尻に、額に、ちゅっちゅっとキスを落としながら、片方の手で自身のシャツのボタンを外していく。

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