闇の龍神様と癒しの神子
五ノ章
✱✱✱✱✱✱✱Side   葵   ✱✱✱✱✱✱✱

葵は十六夜の命により東丿島に向かった。

人気のない場所で鳥の姿から人型になる
和装ではなく、忍者のような姿で、色気のあるくノ一(くのいち)だ。

葵は十六夜から御庭番になるよう力を与えらていた。


姿を消し、島を探索していた。
ムクとミク同様に神通力が源なので、神代家以外は霊力のある島の住人でも気づかれない。


(特に変わった様子はないですわね)

葵にとってはいい思い出はないし大好きな榛名を迫害した島。


島民たちは十六夜の話や榛名の話で盛り上がっていた。特に「龍神様を初めてみた」と話題になっていた。
龍神を祀られてはいるが迷信みたいなものだ。



「まずは情報が集まる神代家を尋ねますわん」






神代家の当主を探す。
姿を消していても十六夜と八重の子孫ゆえ神通力や気配は、なんとなくわかる


「こんにちわ」

「えっ!神様でしょうか?」

「ワタクシは十六夜様の御庭番ですわん」
本当は「榛名の」と言いたいが十六夜の方が都合がいい。

清正は広い部屋で静かに正座をしてたようで、葵を見て驚いていた。何か考えていたようだ。


「ご要件は?」
「これから起きることの情報提供していただきたいですわん」

「………」
「言っておきますが十六夜様は島を捨て、番の榛名様を虐げた島には手を貸すつもりはないですわん。榛名様が傷つかぬよう監視しているだけです」

「…そうですか」
これから起きることを想像し頭を悩ませていたが十六夜に頼れないかと期待したが、断られ落ち込んだ。


「ご息女様は元気です。七宝というアヤカシも目覚めて無事ですわん。暫くは(かくま)うことになりましたが」

「そうしていただけると助かります」



姿を隠し、神代家に厄介になることにした
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