闇の龍神様と癒しの神子
「私は榛名様に救われ、愚かな貴方たちに仕置きをとついてきました」

「くっ…お前は口煩いから黙らせてやろうとしたんだ」

「そこの小娘に(そそのか)されて悪さばかりして…あなたも息子や小娘に乗るなど愚かすぎますね」

「わ、私はそんなことしてないもん!なんなのよ、このババアは!」

「私は翼の母です」

「え…あ…」
さすがの雪愛も義母になる予定の人に気不味くなってしまった。

「だったら音羽(おまえ)も龍神と一緒に始末してやる!私が最高位の天狗の力みせつけてやるわい!」

「オレらには剣がある、龍神もどきなんか目じゃねぇよ!」

『ふん。当たらないければ意味なかろう?』

青龍神社の上空には雷雲を呼び、雷は龍の姿に変えると雷鳴と共に天狗親子を飲み込むように襲いかかる。

剣や天狗の扇を使い抵抗をするも雷の龍には全く効かず、攻撃を受けた。

天狗親子は地面に倒れてしまった。


『どんなに優れた武器を持とうが使い手が無能では宝の持ち腐れだな』



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