悪魔の涙





デ「は?殺してくれってマジで言ってんのか!?」







漓「マジに決まってんでしょ!」








漓緒は純粋に物を思う







それが悪魔の漆黒の心に届く







デ「…(コイツ…本気で…)」







漓「で?殺してくれるの?」







デ「い・や・だ。」







悪魔は届いたからこそ、漓緒に苦しみを与えない。






漓「え!?な、なんでよ?!今さっき悪戯するって…」








デ「あーもー!!うっせーな。悪戯はやめたんだ!まー、まだ此処にいるけどな。」








漓「…なによ…慈悲?それとも同情?みんなみんな、私が重い病に掛かってるからって慈悲や同情をしてくれちゃって…」








私は望んでないわ








同情も








慈悲も








いらないのに









漓「私を哀れんだ目で見ないでよぉっ!!!」







漓「私だって…私だってね、好きで掛かったわけじゃないのに…」







そうよ









ホントは生きたかった








可愛いお洋服をかって








友達とお喋りして








お母さんとお父さんと








旅行だってしたかったのに…









ほろほろと今まで溜め込んでいた涙が出て来る









ギュ…







漓「!?なっ…」







デ「オメーはな、純粋過ぎんだよ…。純粋過ぎるから、自分が辛いんだ。たまには泣いてもいいんだぞ。」










漓「……んで…わか…のよ…」





なんで…どうして…?






貴方には全てお見通しなの?




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