ウソつきは◯◯のはじまり
「ここ和彦さんと聖臣様のマンションだよね。夕食は？」
「うん、ここでするんだ」
澪と和彦はデートの続きをしていた。

和彦が住んでいる部屋へ向かった。
今は澪がいるため、寝泊まりは聖臣の自宅を使っているが、普段は聖臣の自宅の下の階に住んでいる。


「デートの最後はオレの手料理を振る舞うよ」
「わぁー男性の手料理なんて初めて！」
「期待してて。ちょっと澪ちゃんの相手できなくて悪いんだけどさ」
「見ててもいい？」

和彦は調理を始めた。プロ並みに料理の手際が良い。


出来上った料理はどれも絶品だった。


まだデート終了時間があるので食後はソファーでまったり過ごした。

「今日はありがとうございました。私のレベルに合わせてくれて」
「こちらこそ色々体験出来たし楽しかったよ」

和彦は「ちょっと待ってて」と自室に入り、花束を抱えて出てきた。

花束を澪に差し出す


和彦は息を整え
「澪ちゃん、オレは君のことが好きです。結婚前提で付き合って下さい」

びっくりしたが和彦の目はとても真剣だった。


「え…えっと…」
困惑や恥ずかしさが先にきてしまい、真剣な相手にちゃんと応えられない自分が情けない

「もしかしてオレが嫌い？」
「そんなことない！優しくて素敵な人だもの、大好きだよ」

「…その大好きは恋愛じゃないよね」

「…まだ答えができません」

和彦は澪らしいなと思いながら笑った

「わかった。澪ちゃんに魅力的なオレを見せるから。あと花束は今日最後のプレゼントだから受け取ってね」

「…うん」

和彦が唇と首筋にキスをする。

和彦とは何度かキスをされた。慣れてきたのだが告白された後だと意識してしまい、いつもと違う気持ちになってしまう。
相手は真剣なのだから一時的な感情に流されず、しっかり考えて応えなければと澪は思った。

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