御曹司は溺愛彼女を捕えて離さない
ニューヨーク
〜大河side〜

春香が気を失って俺は一睡もせずに朝を見送った。

人生で一番ってくらいに辛い朝だった。

春香は頑なに黙っていたが、俺は知ってる。

あいつがニューヨークへ行く事を。

何を隠そう、YUI FUJISAKIのデザイナーこと藤崎結ちゃんは俺の親戚だから。

あいつは気づいてなかったが、式にだって来てた。

結ちゃんは、丈慈の母親の麗ちゃんの姉にあたる。

春香がYUIのショップ店員という事もあって結ちゃんにだけは俺の気持ちを伝えていたから、すぐにニューヨーク行きの話しは俺に伝わった。
< 101 / 270 >

この作品をシェア

pagetop