御曹司は溺愛彼女を捕えて離さない
〜春香side〜

ニューヨークにきて半年。
私は暇な時間が出来ないように、それはそれは働いた。

だって少しでも時間があると泣きそうになるから。

連絡を取ってしまうと辛いからと思い、すぐに連絡先も変えた。

このくらいしないと私はダメなの。

憧れていたニューヨークでの勤務はそれはそれは大変な事ばかりだが、とてもやり甲斐があって生き生きとしている。

でもどうしたって大河の事を忘れられない。
一時的なもの…そんなはずがなかった。
むしろ、以前に増して…

今ごろ大河はどうしてるんだろ。
元気でやってるかな。
急にいなくなった私をどう思っただろう。

ため息をつきながら、一日中ヒールで立ちっぱなしでパンパンになった足を引きずりアパートへ向かう。

明日は休みだ。
しかも三連休。

カウントダウンの日に休みって…。
何もする事ないからシフトに出ても良かったんだけどな。
忙しいのに。






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